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【不妊治療体験談】仕事との両立で「悩み」「ストレス」を抱えないためのマイルール【後編】

【不妊治療体験談】仕事との両立で「悩み」「ストレス」を抱えないためのマイルール<後編>
目次

仕事を続けながらの不妊治療の通院は、時間的にも精神的にも負担が多く、その難しさや悩みの大きさも、人によって違ってくるのではないでしょうか。 
本記事では、実際に働きながら不妊治療を始められた方の体験談前編の続きとして、転院後のその後や、不妊治療と仕事を両立するために心がけておられたマイルールなど、経験者だからこそ伝えられる率直な声をお届けします。 

〈前編要約〉

はじめは言い出せなかった職場への説明も、長期戦になることが分かり不妊治療のことを上長に相談。同僚の理解もあり仕事を続けながら体外受精を行いますが、なかなか採卵できないことから2回目の転院を決意されました。

前編を読む

毎回猛ダッシュの通院と、流産を繰り返す疲労感

毎回猛ダッシュの通院と、流産を繰り返す疲労感
提供:PIXTA

排卵誘発剤を用いた治療で採卵が思うようにできず、次は、自然排卵に合わせた「自然周期」が治療方針のCクリニックに転院しました。 
前回通院していたBクリニックよりも職場からの距離がありましたが、定時であがればギリギリに間に合うほどです。排卵誘発をせず通院回数が少ないなら、若干遠いがなんとかなるだろうと判断しました。 

しかし、その判断があまかった。 
Cクリニックは遅刻厳禁、たった1秒遅れてもキャンセル扱いになるのがルールでした。 
あまりにギリギリで、毎回オフィスから駅まで、駅からクリニックまで猛ダッシュしていました。慌てすぎて派手に転び、膝から流血しながら「きっとこれは修行なのだ」と心を無にして走る、そんな日もありました。

 

通う苦労こそありましたが、治療法は身体にあっていたのか1周期目から採卵までたどり着きました。 
採卵自体も痛みもなくスムーズで、卵も育ち移植も成功。 
しかし、妊娠判定では胎嚢確認はできたものの、ほぼ期待ができない状況。でももしかしたら…という淡い期待に反してその後成長は止まり、流産しました。 

その数か月後にも、再び採卵〜胎嚢確認ができ妊娠成立はするも、1回目と同様に流産。 
しかも、うまく排出されず流産手術が必要になりました。 
流産手術は日程を選べるため仕事に影響はなく、全身麻酔で痛みもありません。 
しかし、自分の卵巣は排出すらうまくできないのかと、忌々しく思ったのを憶えています。 

流産手術後1周期は不妊治療を休まなければいけません。 
久しぶりに不妊治療から解放された日々の、その気楽で清々しいこと! 
ちょうど仕事が繁忙期にさしかかっていたこともあり、そのまま少し不妊治療を休むことにしました。 

そして、その休んでいた間に自然妊娠。無事出産に至り、子どもはもう7歳になります。 

不妊治療と仕事の両立で心がけていたマイルール

不妊治療と仕事の両立で心がけていたマイルール
提供:PIXTA

理解のある上司がいて、仕事がある程度は自分自身で調整でき、複数のクリニックから都合にあわせてクリニックが選べる。 
私は、不妊治療と仕事を両立しやすい、恵まれていたパターンだと思います。 

それでも、周囲に迷惑ではないかと気にしてばかり、治療も思うように結果が出ずストレスを抱えてばかりの2年間でした。 
そのなかで、少しでも悩みやストレスを手放すために心がけていたことは、下記の5つです。

  •  後ろめたさを抱え込まず、早めに上長に相談する
  • 普段のままでいられるよう、不妊治療をオープンにする相手は最低限にする
  • できるだけ遅刻早退欠席せずに通えるクリニックを選ぶ
  • 休んだあとはしっかり感謝を伝える(ときどきお菓子の差し入れも) 
  • 普段はより協力的にふるまい、良好な関係性を保つ

不妊治療と仕事と両立は、悩みが尽きません。 
でもルールを決めてそれを守ることで、不妊治療も仕事もできるかぎりがんばっているんだ、と自分を肯定するようにしていました。 
実際、仕事上の信頼が大きく損なわれることはなかったと、自分では思っています。

不妊治療と仕事の両立に悩んでいるみなさんへ

不妊治療と仕事の両立に悩んでいるみなさんへ
提供:PIXTA

学生時代からの友人に、不妊治療に専念すると言って仕事を辞め、その後妊娠にいたらず、仕事関係をはじめ多くの交友関係を絶ってしまった人がいます。 
彼女は、とても明るくおしゃべりで周囲を笑わせてばかりの存在でしたが、一方で、真面目で繊細ゆえに思い詰めやすく、不安定になりやすい一面がありました。 
事情を知っている友人から、彼女は妊娠できずキャリアも失ったことをひどく後悔し、さらにそれを気遣われる周囲からのことばを苦痛に感じてしまい、一時は閉じこもっていたと聞きました。 

もし、あなたの構成要素のなかで仕事が大きいなら、あなたにとって職場が心地よい居場所なら、仕事を続ける選択をおすすめします。 

不妊治療を行う方の中には、時間の融通がきかない仕事をされている方も少なくないとは思います。 
しかし、少しセーブしながら続ける方法はないでしょうか? 
一定期間、他の業務に異動できないか、休職制度は使えないか、ダメ元でいいので職場の上司に相談できないでしょうか? 
辞めるという選択肢は、最後でいいと思うのです。 

一方で、不妊治療との両立に関係なく、仕事自体がストレスだったり、長く続けていく道が見えなかったりするなら、辞めるという選択もあるでしょう。 
在宅でできる仕事など、時間に融通がきく仕事にすれば、通院時の周囲への気遣いによるストレスから解放されます。 

不妊治療に熱心になるあまり、他を切り捨てて集中したくなることもあるでしょう。 
しかし、いままであなたが積み上げてきた生活もまた、大切にしてほしいのです。 
子どもがいてもいなくても、あなたの存在意義は変わりません。 
あなたが自分らしくいられる居場所や交友関係を、残しておいてほしいなと思います。 

※記事の内容は公開日当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
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