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【2021年版】不妊治療の助成金について

【2021年版】不妊治療の助成金について
目次

不妊治療について、国からの助成制度があるのは、ご存じでしょうか?
2021年より特定不妊治療費の助成が拡充されました!
不妊治療は保険適用外の治療も多く、とても高額になり、負担も大きくなりがちです。
そんなご夫婦を援助してくれるのが、国が実施している「特定不妊治療費助成事業」とという助成制度です。

徐々にこの助成制度の内容も拡充しており、令和3年1月1日以降に終了した治療からこれまでの助成内容が大幅に拡充しております。
助成金額と回数が増え、「所得制限」がなくなり、制限が緩和されたことによって、対象が増えました。
助成対象がどのように拡充されたか内容をまとめておりますので、是非これからの不妊治療にご活用ください。

2021年からココが変わりました!

1. 所得制限の撤廃

[拡充前]夫婦の合計所得730万円未満
[拡充後]所得の制限なし

助成内容拡充前は、助成の対象は夫婦の合算所得額が730万円未満でしたが、拡充後は所得制限がなくなりました。「年収が多いから助成金は対象外」だった夫婦も、対象となりました。

2. 助成額の増額

[拡充前]1回15万円(1回目は30万円)
[拡充後]1回30万円

助成内容拡充前は、初回のみ30万円、2回目以降は15万円でしたが、2回目以降も30万円の助成金になりました。ただしステージC(採卵を伴わない凍結胚移植)、ステージF(採卵しても卵が得られないなどのために中止)は1回10万円となります。
男性不妊治療を行った場合、助成内容拡充前は助成金1回15万円(初回のみ30万円)でしたが、2回目以降も1回につき30万円が助成となります。

ステージごとの助成金上限について

治療ステージ(治療内容) 助成上限額】

  • ステージA(新鮮胚移植を実施):30万円
  • ステージB(凍結胚移植を実施):30万円
  • ステージC(以前に凍結した胚を融解して胚移植を実施):10万円
  • ステージD(体調不良などにより移植のめどが立たず治療終了):30万円
  • ステージE(受精できず、または胚の分割停止などにより中止):30万円
  • ステージF(排卵したが卵が得られない、または状態のよい卵が得られないため中止):10万円

「1回の治療」について

助成の対象となる「1回の治療」とは、採卵準備のための投薬開始から、体外受精や顕微授精1回を受けるまでの過程となります。以前に行った体外受精や顕微授精によって作られた受精胚による凍結胚移植も1回の治療となります。
また1回の治療の終了日とは、妊娠の確認日(妊娠したか否かは問いません)、または医師の判断により治療を中止した日のことです。

3. 助成回数の増加

[拡充前]生涯で6回まで(40歳以上43歳未満は3回まで) 
[拡充後]1子ごとに6回まで(40歳以上43歳未満は3回まで)

39歳以下…1子ごとに6回まで
40歳以上~43歳未満…1子ごとに3回まで
43歳以上…対象外

助成金を受け取れる回数は、助成内容拡充前は妻が生涯で治療を受けることができる回数でした。
拡充後は、助成を受けたのちに出産した場合と妊娠12週以降に死産になった場合は、これまでに受けた助成回数をリセットし、新たにカウントすることができます。

※助成回数のリセットは希望する人のみの申請になります。必ずしも申請する必要はありません。リセットした場合、リセット後に受ける治療の開始時点の年齢によっては、残りの助成回数が減ってしまうこともあるので注意が必要です。

必要な書類、申請の流れについて

実際に申請するときに必要な書類や申請の流れを、東京都を例に紹介します。
※お住まいの自治体によって申請方法や申請期限が異なります。必ず、ホームページなどで確認してください。

申請に必要な書類

  • 特定不妊治療費助成申請書
    ※申請書の様式は変更になる場合があります。必ずご確認ください。
  • 特定不妊治療費助成事業受診等証明書
  • 住民票の写し
  • 戸籍全部事項証明(戸籍謄本)
  • 申請者と配偶者それぞれの所得関係書類
  • 住民税課税(非課税)証明書
  • 住民税額決定通知書
  • 領収書

申請先および申請方法

東京都では郵送でのみの受付になります。
複数回(2回以上)の分の申請をまとめ、1つの封筒に入れ、送付することも可能です。
ただし、特定不妊治療費助成申請書と特定不妊治療費助成事業受診等証明書、領収書のコピーはそれぞれの治療分が必要です、ご注意ください。住民票、戸籍全部事項証明書、所得証明書は各1部で大丈夫です。

申請期限

原則、「1回の治療」が終了した日の属する年度内に申請してください。

東京都の場合は、3月31日消印まで有効です。
たとえば令和3年2月20日に「1回の治療」が終了した場合は、令和3年3月31日の消印が押されている場合は有効ですが、3月31日の夜にポストに投函した場合は、翌日の4月1日の朝に回収されることになり、郵便局で押される消印は「4月1日」となります。この場合は期限を過ぎた申請になってしまい、年度外の扱いで受け付けてもらえません、注意してください。

※1月~3月末までに終了した特定不妊治療を申請する場合の特例について
原則、申請期限は治療終了日の属する年度末ですが、1月から3月までに治療が終了したもので、3月31日までに申請書が提出できない場合については、特例として6月30日(消印有効)までが申請期限となります。

結果の通知

申請を受けてから審査をしたあと、承認・不承認の結果通知が送られてきます。さらに、結果通知後に指定された口座に助成金が振り込まれます。ただし都道府県や郵便事情によって、結果通知が届くまでや振り込みまでに時間がかかることがあります。 

FeeMoより

治療費用の面から、体外受精をためらっていたご夫婦も、助成金の拡充により、検討しやすくなりました。
体外受精は男女それぞれの検査を兼ねていますので、不妊原因をすみやかに特定できるというメリットもあります。
限られた時間の中での不妊治療ですので、興味を持ちましたら、すぐにお住まいの自治体の助成金情報を確認してみましょう。

※制度の運用方法についてはそれぞれの自治体が定めており、申請期限や様式等は異なる場合があります。また、各自治体が実施している特定不妊治療に係る助成は、本制度とは異なる各自治体の独自事業です。お問い合わせは各自治体へお願いします。

※記事の内容は公開日当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
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